『スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』 豪華愛蔵版/ペーパーバック版/文庫版(朝日新聞社)


「スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』」

「スヌーピーの50年』」(豪華愛蔵版)です。値段はなんと7000円!最近の日本のピーナッツ本は高いです・・・。「スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』」(豪華愛蔵版)は,朝日新聞社が2001年に発行した本です。大判(およそ26cm×31cm)で254ページの豪華本です。アメリカのHarper Collins社から1999年に発行された50周年記念本『PEANUTS:A Golden Celebration』を翻訳したものです。50年間のコミックからピックアップされたコミックと記事で構成されています。現在(2004年3月)でも入手可能です。訳は谷川俊太郎ではなく,三川基好。

 オリジナルの表紙は,本当に金色なのですが,日本版では金色に似せた黄土色です。レイアウトや構成もオリジナルと同じになるように努力してあります。そのため,コミック部分の日本語訳を入れる場所がなくなってしまい,枠外に無理矢理押し込めてあります。大変コミックの訳が読みにくいものになっています(詳しくは下の"おまけ情報"参照)。それでも,スペースが足りず,オリジナルから掲載ストリップがかなり削られています。また,オリジナルではカラーで掲載されているサンデー版ストリップもグレーに落として(白黒とはちがいます,カラー版をそのままグレーの濃淡印刷しています)掲載しているもののたくさんあり,残念です。それでも,他の本では読むことができないコミックがたくさんあるので,お薦め本の一つだと思います。

 個人的には,日本語はコミックの吹き出しの中に入れるべきだったと思います(英語のオリジナルが見たければ洋書を買えばいいのですからね)。

この本の購入はこちらから→「スヌーピーの50年」(豪華愛蔵版)

「スヌーピーの50年」こちらは普及版。値段は2000円でした。2001年よりあちこちでやった「Charles M. Schulz原画展」にあわせて出版されたような形です。「スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』」(普及版)は,上の「豪華愛蔵版」と同時に2001年に発売されました。「豪華愛蔵版」がハードカバーで,254ページもあるのに対し,この「普及版」はペーパーバックの装丁で,ページ数も126ページとかなり絞り込まれています。記事ページを残し,ストリップをばっさり削ってしまっています。「普及版」というより「ダイジェスト版」と呼んだ方がいいような感じです。この本も現在(2004年3月)も入手可能です

「豪華愛蔵版」を持っていれば,この普及版は必要ないように思えますが,実は「豪華愛蔵版」には掲載されず,この「普及版」だけに掲載されているストリップもあります。また,「普及版」の方がコミックを削った分ページレイアウトが工夫され(詳しくは下の"おまけ情報"参照),コミック部分の訳は断然,この「普及版」の方が読みやすいです。

 「ピーナッツコミック本」の入門書として手頃な本かもしれません。

この本の購入はこちらから→「スヌーピーの50年」(普及版)

「スヌーピーの50年」の文庫です。まさかこの本が文庫になるとは・・驚きです。どんなレイアウトになるのか興味がありましたが,なかなか工夫されています。「スヌーピーの50年 世界中が愛したコミック『ピーナッツ』」(文庫版)は,2004年2月に発売されました。324ページの文庫本です。どうやら,「普及版」を元に,レイアウトを組み直し文庫本化したようです。この本も現在(2004年3月)も入手可能です

記事ページは残されていますが,「普及版」からさらにコミックを削っているので,「普及版」をお持ちの方には必要ありません。しかし,なんといっても文庫本のいいところは気軽に持ち歩いて読むことができるところです。お値段も700円とお手頃です。

この本の購入はこちらから→「スヌーピーの50年」(文庫版)

★「スヌーピーの50年」おまけの情報
「愛蔵版」「普及版」「文庫版」をくらべっこ
  • 同じタイトルで3つのバージョンがあるので,中のレイアウトを比べてみました。
 
これは「愛蔵版」です。上の説明の所にも描きましたが,右隅左隅の空いたスペースにまとめて日本語訳を入れています。時に,ストリップを訳が全く別の場所に表示されることになってしまい,大変ストリップの訳が読みにくくなってしまっています。日本の本なんだから,吹き出しの中に日本語を入れてもよかったんじゃないかと思います。
 
これは「普及版」。画像ではわかりにくいですが,コミックのコマの間にスペースを作りそこに訳を入れています。断然,こちら方が読みやすいですが,全く日本の本なんだから,吹き出しの中に日本語を入れるべきだと思います。
 
これは「文庫版」のレイアウトです。上の二つの本に比べると,圧倒的に紙面が小さいので,サンデー版は2ページに分けて,デイリー版は1ページに一つにして,掲載されています。訳は「普及版」同様にコマとコマの間に配置されていますので,まあ読みやすいです。しつこいようですが,本も小さいんだし日本の本なんだから,吹き出しの中に日本語を入れたらもっと読みやすかったんじゃないかと思います。

最終更新日: 2008年3月15日 | パーマリンク |TOPページへ画面上へ

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