絵本「ひらがなにっき」

ニュースネタ / 2010年1月25日 】

写真

この間,なんとなくテレビをつけたら,おばあちゃんが一生懸命ひらがなの練習をしているシーンが写ったんですよ。
なんの番組だろうと思って調べたら,NHKのドキュメンタリー番組でした。

「なまえをかいた 吉田一子」

簡単に言ってしまうと,
貧困や差別のため教育が受けられないまま、年を重ねてきた"文字の読み書きができなかったおばあちゃん"の日常を通して,文字を学ぶことの大切さや教育の原点を見つめる・・
といった内容でじた。
ご覧になったかたには分かると思うのですが,まあ真面目な番組で「同和」「教育」など様々なメッセージが込められていて,なかなか感動的な番組でございましたよ。

ただ,私が単純にびっくりしたことの1つは,このドキュメンタリーが平成の世の中の話だっていうことでした。
教育先進国と言われている日本ですが,まだまだ年配の方で,非識字者の方はたくさんいるんだなあとびっくりです。
そして,「識字教室」というものも開かれているなんてことも知りませんでした。
「文字を読んだり書いたりすることを当たり前」と思っていてはいけませんねえ~。

そして,びっくりしたことの2つめは,この番組でおばあちゃんが初めて書いたひらがなが紹介されたのですが,それが私がお仕事で関わっている障害を持った子たちの字にそっくりだったことです。
もちろん,そのおばあちゃんは障害があるわけがないのですが(それどころか頑張りやさんで感受性も豊かで,素敵なおばあちゃんでした),
60数年間「文字を読み書き」の機会がないまま過ごしてきたことで,たぶん脳の中の識字に関する部分が使われてこなかったんだなぁと思いました。
使われてこなかったことで,文字の形を正しく捉えることができなくなり,結果として障害のある子のひらがなのようになってしまったのかなと想像しながら,番組を見ていました。
脳は使わないといけませんねえ~
私自身,歳とともにだんだんと頭をつかってないなあと感じることしかりでございます。

このあばあちゃんが書いた日記は絵本になっています。
「ひらがなにっき」

つけたしだよ

ひさしぶりのブログなのに,なんだか真面目な話題になってしまった。
わたしらしくないわ・・