1970年

スヌーピーがアイス・フォリナーズに加わる。

アメリカ人はアイススケートが大好きです。各地どころか各町ぐらいにアイスリングが存在し,日本でスイミングに通うように多くの子供たちがアイススケートを習いに行っています。そして,『アイススケートショー』もたくさん行われています。その中でも『Shipstads and Johnson ICE FOLLIES』は1935年頃から1979年頃まで活躍した有名なショーチームで,元オリンピック選手をそろえていました。1970年頃のメンバーにはペギー・フレミングやミスター・フリックなどピーナッツのストリップに名前が登場するスケーターがいました。スヌーピーの他にも1978年にはセサミストリートのキャラクターたちもアイスフォリナーズのメンバーになりました。 テレビスペシャルとして“Snoopy at Ice Follies”という番組も放送されました。

  • 1月

    • 05日(月)  スヌーピーがビーグル長官から特別任務を与えられる。

      1月5日~1月12日まで7本続くお話です。スヌーピーのもとに"神秘的な手紙"が届き,そしてビーグル長官の特別任務を与えられます。・・・学校の運動場でうろうろするのが特別任務のようです。最後は,思わぬ形で任務遂行不可能になります。

      収録本: 『THE COMPLETE PEANUTS』以外の洋書には未収録です。『ツルコミック26巻』p34~39,41

    • 26日(月)  ペパーミントパティの学校の校長先生がサンダルを履くことを禁止する。

      1月26日~2月2日まで7本続くお話です。タイトル通りペパーミントパティが学校にサンダルを履いていくことを禁止されます。ペパーミントパティは悲しくて泣いてしまいます。お話のオチもなく,ピーナッツのお話の中では珍しくメッセージ性が感じられます。
      「どんな規則であれ小さな女の子をなかせる規則なんて悪い規則にきまってるってことさ!」(フランクリン)

      ちなみに,次にペパーミントパティの授業シーンの登場するストリップは10月22日までありません。悲しいことに,その10月のストリップでもペパーミントパティは学校の中では靴を履いています。やっと12月6日のサンデー版で(足がはっきり描かれていませんが),どうやらペパーミントパティは授業中もサンダルを履いているようなので,サンダルを履いてもよいというお許しが出たようです。

      収録本: 『You're Out of Sight, Charlie Brown』 4a~6b(26日分は未収録) 『ツルコミック25巻』 p54~60

  • 2月

    • 16日(月)  スヌーピーがビーグル長官になる。

      2月16日~3月13日まで23本も続く長編です。スヌーピーがビーグルに出世します。なんと就任式は3つの放送網全部が中継します(18日)。そして,まだこのころ名前がなかったウッドストックが初めてスヌーピーの秘書として初めて登場し,活躍します(19日)。
      結局,スヌーピーはくたくたになり,失踪し(3月6日),ビーグル長官をクビになってしまいます(9日)。職を失った秘書のウッドストックは本を執筆します。題名は「私はビーグル長官の秘書だった」(11日)。

      それまで,時々出てくる小鳥という程度だったウッドストックが,主要なキャラクターの仲間入りしたお話ですね!

      収録本: 『You're Out of Sight, Charlie Brown』 72a~82b(18,21,3月4,9,10日分は未収録→『THE SNOOPY FESTIVAL』38a~38eに収録されています), 『ツルコミック26巻』 p42~64

    • 19日(木)  ウッドストックが初めてスヌーピーの秘書をする。

      スヌーピーがビーグル長官になるお話中でウッドストック(まだこの時は名前がありません)が秘書になります。

      収録本: 『You're Out of Sight, Charlie Brown』 73a 『ツルコミック26巻』 p45

  • 4月

    • 02日(木)  ウッドストックが野球メンバーになる。

      4月2,3,4日と3本続きます。ウッドストック(この時はまだ名前がありません)がチャーリーブラウンの野球チームの入ります。残念ながらクビになっていましました。

      収録本: 『You're Out of Sight, Charlie Brown』 16b~17b 『THE SNOOPY FESTIVAL』 40d,e(4日分は未収録)

    • 22日(水)  ルーシーが木を植える

      4月22日、24日の2本だけですが,「Arbor Day(植樹祭)」ネタのお話です。
      ルーシーが木を植えていますが,それは苗ではなく単なる木の棒でした。
      24日では「harbor(港) day」と「arbor day」をかけたオチになっていますが、日本語で英語のダジャレを訳すのは難しかったようで伝わりません。

      収録本: 『ツルコミック25巻』 p10・11

  • 5月

    • 05日(火)  スヌーピーとウッドストックが吸血鬼を怖がる。ウッドストックが吸血鬼のモノマネをする。

      5月5日~5月9日まで続くお話です。
      突然、スヌーピーが吸血鬼を怖がるようになります。指を十字に組んだり(5日)、夜、ウッドストックと代わりばんこに見張りをしたり(6日)、ルーシーの相談室に相談したりしています(7日)。また7日のストリップでは、ウッドストックの吸血鬼のモノマネが見られます。
      そして、スヌーピーに吸血鬼の話を吹き込んだのはペパーミントパティでした(9日)。

      収録本: 『You're Out of Sight, Charlie Brown』 39b~41b  『ツルコミック26巻』 p83~87

  • 6月

    • 01日(月)  チャーリーブラウンがチボーにグローブを貸す(チボーが初登場)

      6月1日~10日まで9本続くお話です。ペパーミントパティの野球チームの一員としてチボーが登場するお話です。チャーリーブラウンがペパーミントパティから頼まれて彼に野球のグローブを貸してあげることになったのですが,チボーはピーナッツの登場人物の中では珍しい乱暴者です。すぐにチャーリーブラウンにケンカをふっかけてきて、チャーリーブラウンにグローブを返そうとしないのです。途方にくれるチャーリーブラウンでしたが,「おまえみたいなタイプを知ってるぜ!自分の方が偉いと思ってるんだ」というチボーのひと言ですっかり上機嫌になって,グローブを彼にあげてしまうのでした。またチボーは後もう一度登場して、にマーシーに悪態をつき大げんかをします。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』 35a~38b 『ツルコミック30巻』 p36~44

    • 11日(木)  スヌーピーが世界的に有名なテニス選手になる。(スヌーピーのものまね)

      収録本: 『SNOOPY FESTIVAL』42a 『ツルコミック30巻』p113

    • 22日(月)  ウッドストックの名前がついにわかる。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』 3a 『 PEANUTS:A Golden Celebration』 82c 『ツルコミック30巻』 p6

    • 29日(月)  スヌーピーがデイジーヒル子犬園で演説をし,暴動に巻き込まれ、恋に落ちる。

      6月29日から始まって、7月18日の3週間にわたって続く長編です。スヌーピーがデイジーヒル子犬園で独立記念日の演説をすることになります。スヌーピーはまわりの子たちの助言には耳を貸さずに演説の原稿作りに夢中になり(29日~7月2日)、そしてデイジーヒル子犬園へ出かけていきます。ところが、軍用犬の暴動に巻き込まれてしまいます(6日~8日)。ところが、帰ってきたスヌーピーはなぜか恋に落ちているのです(9日)。騒動の中、素敵な女ビーグルにであったというのです。手紙を書いたり、電話をしたり、すっかり恋に舞い上がっているスヌーピーです(10日~16日)。
      しかし、この恋はあっけなく終わります(17・18日)。
      ウーマンリブやベトナム戦争の話題が途中で出たり、暴動が起きたりするなど70年という年代を感じさせるお話です。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』64b~71b(14・15日分は未収録) 『Snoopy Festival』59c~62e 『ツルコミック30巻』 p16~33

  • 8月

    • 03日(月)  スヌーピーが空港予定地の土地を売り控える。

      8月3日~10,12日まで続くお話です(なぜか11日は関係のないお話です)。
      なんとスヌーピーが空港拡張予定地の土地の地主で,土地を売らないため空港拡張工事が頓挫しているというのです。お金を積まれても土地は売らないといっていたスヌーピーでしたが,売ればスチュワーデスに会えるという話を聞いて、すぐに売り払ってしまいます(5日)。思惑通りスチュワーデスとデートをし,スヌーピーはすっかりご機嫌です(11・10・12日)。
      ちなみにスヌーピーの持っていた土地は5フィート四方で売値は11ドルでした。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』57a~63a(7・12日分は未収録) 『Snoopy Festival』72c~73e  『ツルコミック30巻』 p58~65

    • 25日(火)  スヌーピーが世界的に有名な食料品の売り子として登場。(スヌーピーのものまね)

      犬小屋の上にエプロンをつけたスヌーピーが登場します。

      収録本: 『You're Out Of Sight,Charlie Brown』29b 『ツルコミック30巻』p70

  • 9月

    • 10日(木)  スヌーピーが腱炎になり,一日入院する。

      9月10,11日,14~19日と8本続くお話です。
      いきなり銅の腕輪をしたスヌーピーが登場し,何のことだろうという感じですが(10日),11日のお話でスヌーピーが関節炎(腱炎)であることがわかります(スヌーピーは銅の腕輪をすれば治ると思っているようです)。
      13日には,スヌーピーはチャーリーブラウンに連れられて獣医に行くことになります。結局,スヌーピーはオリに入れられて一日入院することになります(17日)。このお話以降のスヌーピーが入院するお話ではベットに寝かされていたりするので,この時はまだ立派な犬扱いです。結局,コーチゾン注射なるものを打ってもらい,スヌーピーの腱炎はよくなりました。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』 44ab,45b~47b(19日分は未収録) 『ツルコミック30巻』 p97,104,98~103

  • 10月

    • 11日(日)  ルーシーがフットボールを引っ込める。(フットボールギャグ#16)

      サンデー版です。「神様,いつまで続くんですか?」チャーリー・ブラウンは叫び,背中は地面へ。「いつまで?一生よ,チャーリー・ブラウン...死ぬまでね。」。イザヤ書からの引用が飛び出し,妙に宗教的な70年のキックオフです。イザヤ書には,有名な最後の審判が下される様子が記述されています。「いつまで?」問いかけるイザヤに対する主の答えが,最後のルーシーのせりふです。つまり、『人の世の終わりまで続くよん』という予言です。ルーシーの最後のコメントもそれになぞらえているんでしょう。

      収録本: 『You're Come a Long Way, Charlie Brown』 p96 和書には未収録ですが、月刊スヌーピーの71年4月号(通巻第7号)に掲載されました。

    • 27日(火)  ライナスのハロウィーン'70。(ハロウィーンもの)

      27日 カボチャ大王へ手紙を書いているライナスをルーシーがおちょくります。「サンタークロースには手伝ってくれる妖精がいるわ・・カボチャ大王には何がいるの,オレンジ?」(ルーシー)
      28日 ライナスはカボチャ大王の話をサリーにします。「あなたはステキな目をしてて,そいで完全に狂ってると思うわ」(サリー)
      29日 カボチャ畑に座り込んでいるライナスの横をルーシーがプラカードもって通ります。プラカードには「カボチャ大王は女性を疎外する」と書かれています。
      30日 カボチャ畑のライナスの横にスヌーピーは来ています。ライナスはスヌーピーの考えていることを知りたがりますが・・。「ここでコンタクトレンズをなくしたらひどいことになるぞ・・・」(スヌーピー)
      31日 カボチャ大王を待つことに疲れたライナスはついに「出てきやがれ このマヌケ!」と叫んでしまいます。
      11月1日 またカボチャ畑で夜を明かしてしまったライナスです。ルーシーは見かねて「カボチャ大王なんていない!」と言えと説得します。でもライナスが叫んだのは「来年こそ見てろ!」でした。

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』 98b~100b,101 『ツルコミック38巻』 p94~98

  • 11月

    • 04日(水)  スヌーピーがウッドストックを南に連れて行く

      11月4日~17日まで続くお話です。アニメ映画「Snoopy,Come Home(スヌーピーの大冒険)」の中にこのお話が取り入れられたので,有名なエピソードの一つとなりました。
      渡り鳥であるウッドストックが南に行こうとしていますが,うまくいきません。そこでスヌーピーがウッドストックを南に連れて行ってあげることになります(5日)。11月11日の在郷軍人の日もすっかり忘れて旅を続けていましたが,結局迷子になり,道を尋ねようとした女の子に捕まってしまいます(12日)。縄につながれしまい,ウッドストックが助けようとしますが,うまくいきません(14日)。絶望のあまり遠吠えをするスヌーピー(16日)を助けたのは,なんとチャーリーブラウンです。さんざん旅をしたのに家から2ブロックしか離れていなかったのです(17日)。結局,ウッドストックも南に行くのは諦めて冬のホッケーシーズンを楽しむことにしたようです。

      収録本: 『THE SNOOPY FESTIVAL』 81d~83e 『『ツルコミック37巻』 p61~72

    • 30日(月)  ペパーミントパティがスヌーピーを学校のダンスパーティにデートのつもりで招待する。

      11月30日~12月5日,ちょうど一週間分6本続くお話です。ペパーミントパティがターンアバウトパーティ(女の子から男の子を誘うダンスパーティ)に,スヌーピーを誘います(11月30日)。ペパーミントパティはスヌーピーのことを男の子と思っているのです。
      楽しい時間を過ごす二人ですが,スヌーピーを馬鹿にした男の子をペパーミントパティは殴ってしまいます(12月4日)。追い出されて落ち込むペパーミントパティをスヌーピーはキスで慰めます(5日)

      収録本: 『You've Come A Long Way, Charlie Brown』 89a~91b 『THE SNOOPY FESTIVAL』 84d~85d 『ツルコミック37巻』 p79~84

  • 12月