『Peanuts Classics』(Holt,Rinhart&Winston社)(1970年)/『Snoopy Classics』(イギリス:Hodder & Stoughton/Ravette社)(1989年)/『Peanuts Anniversary Treasury』(イギリス:Ravette Books社)(2001年)
出版社:Holt, Rinehart&Winston社(米)/Hodder & Stoughton/Ravette社(英)
出版された年:1970年/1989年/2000年
サイズ:23cm×29cm
入手難易度:☆~☆☆☆
おすすめ度:コレクターズアイテム
『Peanuts Classics』は,アメリカで最初のピーナッツのコミック本を発刊したHOLT, RINEHART & WINSTON社から,1970年に発行された本です。大きさは23cm×29cmと大型なハードカバー本です。ページ数も250ページ以上あり,厚さのある本です。 現在はもちろん絶版です。しかし,その後も随分長く発売されていたので,インターネット古本屋や海外オークションでは簡単に見つけることができます。 ただし,表紙カバー(英語ではダストジャケットといいいます)がついている版と,ハードカバーに直接表紙絵が印刷されている版があります。表紙カバーがついている版を探すとなると,かなり入手難易度が上がります。
内容は1963年~1970年の平日版・日曜版ストリップを集めたものです。平日版は1ページに5本,日曜版は1ページに1本ずつカラーで収録されています。かなりの量のストリップを一挙に読むことができます。
表紙の感じも本の構成も1968年に発刊された『Peanuts Treasury』という本と似ています。Holt, Rinehart & Winston社の初めてのコミックシリーズとは重複しているストリップもありますが,『Peanuts Treasury』とは重複しないようにストリップが選ばれています。それまで,どの本にも収録されなかったストリップも数多くこの本で拾っています。
『Complete Peanutsシリーズ』の刊行によって,1963年~1970年のコミックはすべて読めるようになってしまいましたが,Holt,Rinhart&Winston社から出版された,1959年の『Peanuts Revisited』,1968年の『Peanuts Treasury』に続くハードカバー豪華本第3弾という扱いなので,ピーナッツ本のコレクターズアイテムとしては価値が高いのではないかと思います。
ちなみに,この本の後にも,この本と同じようなシリーズとして『The Snoopy Festival』『Sandlot Peanuts』などの本が発売されました。
80年代に同じタイトルの『Peanuts Classics』という全42巻の過去のコミックを再編集したシリーズが発刊されていますが,そちらとはこの本は全く関係ありません。
『Snoopy Classics』
『Peanuts Anniversary Treasury』
1989年にイギリスHodder & Stoughton/Ravette社は,『SNOOPY CLASSICS』というタイトルで,上で紹介した『Peanuts Classics』を再編集して発刊しました。画像をみて分かるように,タイトル以外は,上で紹介した『Peanuts Classics』にそっくりです。しかし,残念ながら,オリジナルと全く同じではなく,一部を80年代のコミックに差し替えた再編集版となってしまっています。『Peanuts Anniversary Treasury』は2000年にイギリスで発刊された本です。『SNOOPY CALSSICS』を2000年のピーナッツ誕生50周年を記念して,タイトル・装丁を変えて再版したのが,『Peanuts Anniversary Treasury』です。内容は全く同じです。上の二つの本は,どちらも大きさはオリジナル同様,23cm×29cmの大型な本です。ただし,どちらもソフトカバーの本です。『Peanuts Anniversary Treasury』は現在でも入手できる本です(2005年7月現在,タイトルをクリックするとamazom.comのページが開きます)。現在でも入手可能できる本の中で,60年代のストリップが一挙にたくさん読める本はほとんどないので,貴重な洋書コミック本の一つです。まだ,持っていない人は買いましょう。
比べてみました
右の画像を御覧下さい。手前に写っているのが1970年に発刊された『Peanuts Classics』で奥が2000年に『Peanuts Anniversary Treasury』です。私の持っている 『Peanuts Classics』はなんと初版なので,この2つの本には,30年の年月の開きがあります。比べて見ると内容が同じであることが分かると思います。30年を経ても再編集されて再版される漫画本は世界中でも稀なのではないでしょうか。
ただ,60年代のコミックは絵柄も少し違うので(特にスヌーピーの違いがはっきり分かります),『Peanuts Anniversary Treasury』では,平日版が80年代のものに差し替えられているページが結構あります。右の画像でも,右ページの日曜版コミックは同じですが,左ページの平日版が違っています。
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